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問題9 行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律(番号法)に関する次の記述のうち、妥当でないものはどれか。

 番号法において「個人番号カード」とは、氏名、住所、生年月日、性別、個人番号その他政令で定める事項が記載され、かつ、これらの事項その他総務省令で定める事項(カード記録事項)が電磁的方法により記録されたカードであって、番号法又は番号法に基づく命令で定めるところによりカード記録事項を閲覧し、又は改変する権限を有する者以外の者による閲覧又は改変を防止するために必要なものとして総務省令で定める措置が講じられたものをいい、本人の写真の表示については、個人番号カードの交付申請時に、本人が表示の有無を選択することとなる。

 番号法は、行政運営の効率化及び行政分野におけるより公正な給付と負担の確保を図り、かつ、個人番号その他の特定個人情報の取扱いが安全かつ適正に行われること等を目的としており、行政機関個人情報保護法*1、独立行政法人等個人情報保護法*2及び個人情報保護法*3の特例を定めている。

 番号法において「個人情報」とは、行政機関個人情報保護法に規定する個人情報であって行政機関が保有するもの、独立行政法人等個人情報保護法に規定する個人情報であって独立行政法人等が保有するもの又は個人情報保護法に規定する個人情報であって行政機関及び独立行政法人等以外の者が保有するものをいう。

 番号法において「個人番号関係事務」とは、個人番号利用事務に関して行われる他人の個人番号を必要な限度で利用して行う事務をいう。

 番号法において「個人番号利用事務」とは、行政機関、地方公共団体、独立行政法人等その他の行政事務を処理する者が、その保有する特定個人情報ファイルにおいて個人情報を効率的に検索し、及び管理するために必要な限度で個人番号を利用して処理する事務をいう。

(注)
*1 行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律
*2 独立行政法人等の保有する個人情報の保護に関する法律
*3 個人情報の保護に関する法律


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問題9 正解1

1 × 番号法において「個人番号カード」とは、氏名、住所、生年月日、性別、個人番号その他政令で定める事項が記載され、本人写真が表示され、かつ、これらの事項その他総務省令で定める事項(カード記録事項)が電磁的方法により記録されたカードであって、この法律又はこの法律に基づく命令で定めるところによりカード記録事項を閲覧し、又は改変する権限を有する者以外の者による閲覧又は改変を防止するために必要なものとして総務省令で定める措置が講じられたものをいう(番号法2条7項)。よって、写真なしの個人番号カードの発行は認められておらず、個人番号カードの交付申請時に、本人が表示の有無を選択するわけではない。

2 ○ 番号法は、行政運営の効率化及び行政分野におけるより公正給付負担の確保を図り、かつ、個人番号その他の特定個人情報の取扱いが安全かつ適正に行われること等を目的として、行政機関個人情報保護法、独立行政法人等個人情報保護法及び個人情報保護法の特例を定めている(番号法1条)。

3 ○ 番号法において「個人情報」とは、行政機関個人情報保護法第2条第2項に規定する個人情報であって行政機関保有するもの、独立行政法人等個人情報保護法第2条第2項に規定する個人情報であって独立行政法人等保有するもの又は個人情報保護法第2条第1項に規定する個人情報であって行政機関及び独立行政法人等以外の者が保有するものをいう(番号法2条3項)。

4 ○ 番号法において「個人番号関係事務」とは、第9条第3項の規定により個人番号利用事務に関して行われる他人の個人番号を必要な限度で利用して行う事務をいう(番号法2条11項)。例えば、事業主が、その従業員の個人番号を記載した書面等により、厚生年金の被保険者の資格取得に関する届出を厚生労働大臣に対して行うことなどが該当する(番号法9条3項)。

5 ○ 番号法において「個人番号利用事務」とは、行政機関、地方公共団体、独立行政法人等その他の行政事務を処理する者が第9条第1項又は第2項の規定によりその保有する特定個人情報ファイルにおいて個人情報を効率的に検索し、及び管理するために必要な限度で個人番号利用して処理する事務をいう(番号法2条10項)。例えば、厚生労働大臣が行う厚生年金保険に関する事務などが該当する(番号法9条1項、2項、別表第一参照)。

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