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問題8 行政事件訴訟法に定める義務付け訴訟に関する次のア~エの記述のうち、妥当なものの組合せはどれか。

 行政事件訴訟法3条6項二号が定める義務付け訴訟のうち、行政庁が一定の裁決をすべき旨を命ずることを求めるものは、処分についての審査請求がされた場合において、当該処分に係る処分の取消しの訴えを提起することができるときも、提起することができる。

 行政事件訴訟法3条6項二号が定める義務付け訴訟が取消訴訟と併合して提起された場合、裁判所は、審理の状況その他の事情を考慮して、当該取消訴訟についてのみ終局判決をすることがより迅速な争訟の解決に資すると認めるときは、当該取消訴訟についてのみ終局判決をすることができる。

 行政事件訴訟法3条6項二号が定める義務付け訴訟は、一定の処分がされないことにより重大な損害を生ずるおそれがなければ、提起することができない。

 法令に基づき申請をしたにも関わらず、何らの処分もされない場合に、当該申請をした者が申請許可処分を求める義務付け訴訟を提起する場合は、その義務付け訴訟と不作為の違法確認の訴えを併合して提起しなければならない。

 ア・イ
 ア・エ
 イ・ウ
 イ・エ
 ウ・エ

(参考)
行政事件訴訟法
第3条第6項 この法律において「義務付けの訴え」とは、次に掲げる場合において、行政庁がその処分又は裁決をすべき旨を命ずることを求める訴訟をいう。
一 行政庁が一定の処分をすべきであるにかかわらずこれがされないとき(次号に掲げる場合を除く。)。
二 行政庁に対し一定の処分又は裁決を求める旨の法令に基づく申請又は審査請求がされた場合において、当該行政庁がその処分又は裁決をすべきであるにかかわらずこれがされないとき。


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問題8 正解4

ア × 行政事件訴訟法3条6項二号が定める義務付け訴訟のうち、行政庁が一定の裁決をすべき旨を命ずることを求めるものは、処分についての審査請求がされた場合において、当該処分に係る処分取消しの訴え又は無効等確認の訴えを提起することができないときに限り、提起することができる(行政事件訴訟法37条の3第7項)。

イ ○ 併合して提起された義務付け訴訟及び取消訴訟に係る弁論及び裁判は、分離しないでしなければならないが(行政事件訴訟法37条の3第3項二号、第4項)、裁判所は、審理の状況その他の事情を考慮して、当該取消訴訟についてのみ終局判決をすることがより迅速な争訟の解決に資すると認めるときは、当該取消訴訟についてのみ終局判決をすることができる(行政事件訴訟法37条の3第6項)。

ウ × 行政事件訴訟法3条6項二号が定める義務付け訴訟は、①申請又は審査請求に対し相当の期間内に何らの処分又は裁決がされないこと、②申請又は審査請求を却下し又は棄却する旨の処分又は裁決がされた場合において、当該処分又は裁決が取り消されるべきものであり、又は無効若しくは不存在であること、のいずれかを満たす場合に、当該申請又は審査請求をした者に限り、提起することができるものである。よって、これらの要件等を満たしていれば、一定の処分がされないことにより重大損害が生ずるおそれがなくても、提起することができる(行政事件訴訟法37条の2第1項、37条の3参照)。

エ ○ 行政事件訴訟法3条6項二号に掲げる場合において、義務付け訴訟は、当該法令に基づく申請又は審査請求に対し相当の期間内に何らの処分又は裁決がされないときに提起することができるが(行政事件訴訟法37条の3第1項一号)、この場合、その義務付け訴訟と不作為違法確認の訴えを併合して提起しなければならない(行政事件訴訟法37条の3第3項一号)。

よって、4(イ・エ)が正解となる。

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