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経済:経済成長(GDP)

行政書士受験生の皆さん、こんにちは。

大原の専任講師の松井です。

今回は経済の分野についてご紹介しましょう。

皆さんは日本のGDPの額がどれくらいかご存知ですか?

6月8日に内閣府経済社会総合研究所がGDPの金額、伸び率について発表しました。

平成27年度の本試験の問題50の選択肢1番で出題されました。

「国内総生産(GDP)とは、一定期間に一国で生み出された付加価値の合計額をいうが、日本の名目GDPの水準はおよそ年間500兆円である。」

この文章は「○」でしょうか、「×」でしょうか?

答えは「」です。本試験では平成19年度にも日本のGDPの額について出題されています。要注意ですね。

この選択肢ではGDPという用語の意味、名目GDPの額が問われています。そこで、そもそもGDPとは何か?というところから一緒に学習していきましょう。

GDPという用語の意味については選択肢に記述されている通りです。一定期間内に日本の国内で生み出された付加価値の総額がGDPです。付加価値とは、簡単にいうと、売上高から原材料費を差し引いた額を言います。

GDPの額でその国の経済活動の規模がわかります。GDPの額が大きければその国の経済活動の規模が大きい国ということになります。

GDPが前の年よりも今年の数値が大きければ、それだけ経済が成長したということになります。

そして、(当年のGDPの額―前年のGDPの額)÷前年のGDPの額×100という計算式により経済成長率が算出できます。

GDPが前年に比べてどれくらい伸びたか、を計算すると経済がどれくらい成長したかがわかるということになります。

次に選択肢に出ました名目GDPとは何でしょうか?

実はGDPには名目GDPと実質GDPの2つがあります。

名目GDPは実際に市場で取引されている価格に基づいて推計された数値です。
実質GDPは市場での取引価格から物価の上昇分や下落分を除いた値をいいます。

名目GDPではインフレ・デフレによる物価変動の影響を受けるため、経済成長率を見るときはこれらの要因を取り除いた実質GDPで見るとより正確ですよね。

例えば、同じ量の付加価値が生産されたとしても前年に対し今年の物価が2倍になっていればGDPも2倍になるということになります。

2014年度の年間の名目GDPの額はおよそ489兆6,000億円でした。試験では「およそ500兆円」と表現して正解としています。

さて、2016年度の名目GDP はおよそ537兆5,000億円でした。2015年度の名目GDPはおよそ531兆8,000億円でした。経済成長率は(537兆5,000億円―531兆8,000億円)÷531兆8,000億円×100の計算式で約1.1%という答えになります。

なお実質GDPはおよそ523兆円でした。

いかがでしたでしょうか?
ありがとうございました。

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