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今回は、行政書士試験の一般知識問題対策の情報提供になります。

テーマは「EU」です。

2020年の1月31日に、イギリスがEUから離脱したことは、皆さんご存じだと思います。

また、近年の本試験においては、2018年に「欧州データ保護規則(GDPR)」についての出題がされており、一般知識の問題として出題される可能性は十分にあります。

今回は、このEUについて、くわしく見ていきましょう。

まずはEU成立の歴史から説明いたします。

1952年に、ヨーロッパに石炭・鉄鋼の単一共同市場を実現させるため、「欧州石炭鉄鋼共同体(ECSC)」が成立しました。

その後、1958年に、経済統合を進める「欧州経済共同体(EEC)」と、原子力エネルギー分野での共同管理を進める「欧州原子力共同体(EURATOM)」が成立しました。

そして、1967年に、これら3つの共同体の運営機関が統合され、「欧州共同体(EC)」が成立します。

この「欧州共同体(EC)」が、現在のEUの前身となります。

その後、1991年に欧州連合条約(マーストリヒト条約)について合意がなされ、1993年に同条約が発効し、欧州連合(EU)が誕生しました。

その後は旧共産主義圏の中東欧諸国をもメンバーに取り込みながら、さらに拡大と深化を続けています。

また、EUの経済統合ですが、関税同盟や単一市場に加えて、単一通貨「ユーロ」の導入が大きな特色です。

ユーロの導入は、1999年からになります。

導入当初は現金を伴わない決済通貨でしたが、2002年にユーロの紙幣と硬貨の流通が始まりました。

なお、ユーロは、EUに加盟している全27か国の全てで導入しているわけではありません。

欧州連合(EU)加盟国のうち、ユーロ導入している国で形成される経済圏のことを「ユーロ圏」といいますが、現在、ユーロ圏は19カ国になります。

以下、列挙いたしますと、
オーストリア、ベルギー、キプロス、エストニア、フィンランド、フランス、ドイツ、ギリシャ、アイルランド、イタリア、ルクセンブルク、マルタ、オランダ、ポルトガル、スロバキア、スロベニア、スペイン、リトアニア、ラトビア
です。

なお、EU加盟国で、ユーロを導入していない国は、スウェーデンやデンマークなど、8か国あります。

あと、本題とは少し離れますが、もう一つ、追加の情報です。

日本とEUの経済連携協定(EPA)は2019年2月に発効しておりますが、2020年の1月31日に、イギリスがEUから離脱し、イギリスはこの経済連携協定(EPA)からも離脱しました。

そこで日本は、イギリスとの間の経済連携協定(EPA)を締結し、今年(2021年)の1月1日に発効しております。

以上になります。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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