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今回は、行政書士試験の一般知識問題対策の情報提供になります。

テーマは「デジタル通貨」です。

日本銀行は今年4月から、「デジタル通貨(デジタル円)」の実験を開始しました。

まず、デジタル通貨とは何かを確認していきましょう。

デジタル通貨とは、「お金」を紙幣や硬貨ではなく、電子データの形で発行するものになります。

厳密には、「中央銀行デジタル通貨」と呼ばれるもので、民間企業ではなく、国が自らの責任で発行するものになります。

では、ビットコイン等の暗号資産やキャッシュレス決済との異同を確認していきましょう。

【同じ点】

・「現金を使わずに支払いをできる」という点は、暗号資産も、キャッシュレス決済も、デジタル通貨も同じです。

【異なる点】

・暗号資産やキャッシュレス決済は、使用できる店舗と使用できない店舗があったり、使用時に手数料がかかる場合があります。一方、デジタル通貨は、「いつでも、どこでも、誰でも」使用でき、使用時の手数料もかかりません。

・暗号資産は値段が乱高下することがありますが、デジタル通貨は国の信用を反映したものなので、例えば日本政府に信用があれば、「デジタル円」の価値が乱高下することはありません。

なお、諸外国のデジタル通貨に関する動きは、以下の通りです。

・カンボジアでは2020年10月から、デジタル通貨「バコン」の運用を開始しています。中央銀行が主導する形での世界初のデジタル通貨で、スマートフォンで瞬時に支払いを行ったり、利用者同士の送金を手数料なしで行うことが可能となっています。

・EUは、2021年7月に、欧州中央銀行(ECB)が、デジタルユーロの発行に向け本格的な準備を始めると発表しました。なお、金融システムが混乱しないように慎重に準備を進めるため、発行は2026年以降となる見込みです。

・中国は、デジタル人民元の実証実験を進めています。 中国人民銀行は2014年に研究に着手し、17年に開発を正式に開始しました。多くの一般市民・店舗が参加する実証実験を行っており、22年末までに全国で小売り決済に利用可能にする計画となっています。

・アメリカは、中央銀行にあたる連邦準備制度理事会(FRB)がデジタルドルについて、発行の可能性などを分析した報告書を2021年夏にもまとめ、議論を本格化させる方針を明らかにしています。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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