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2018年度の行政書士受験生の皆様、こんにちは。

資格の大原で行政書士講座を担当しております松井です。

今回は「国及び地方の長期債務残高」のお話です。

長期債務残高の内容は普通国債残高を中心として借入金、地方債務残高などがあります。

まず普通国債残高についてご紹介しましょう。

国債は、政府が国民に借金をすることです。

借金なので、返済しなければなりませんね。

政府が借金を返済することを「償還」といいます。

政府は過去に発行してきた国債を償還しなければならないのですが、全ての国債を償還できているわけではないのです。

償還できずに残っている国債の発行額のこと、つまり返済しきれていない借金の額を「普通国債残高」といいます。

政府は毎年、国債を発行しているわけですが、この国債を償還するために更に国債を発行しているのです。

借金の返済のために更に借金を重ねてしまうので、借金額は増える一方です。

いま、政府はどのくらい国民から借金をしているのでしょうか?

平成30年度末の普通国債残高(見込み)は「約883兆円」です!

更に借入金などを含めますと、約915兆円です。

また、地方の長期債務残高は192兆円です。

国及び地方の長期債務残高は1107兆円となります。

現在の日本の財政状況を一般家計で考えてみましょう。

もし、手取り月収30万円家計とすると、毎月給料収入を上回る38万円の生活費を支出し、過去の借金の利息支払い分を含めて毎月17万円の新しい借金をしている状況です。

家計の抜本的見直しをしなければ、子供に莫大な借金を残し、いつかは破産してしまうほど危険な状況です。

他の額とも比べて考えてみましょう。

平成30年度の一般会計税収予算額が約59兆円なので、883兆円は実に税収の約15年分に当たります。

今の自分の給料額を全部はたいても、借金を返すのに約15年かかる、という計算になります。

気絶しそう・・・・ですね。

普通国債残高の額を政府が国民一人当たりに対してどのくらい借金しているのだろうか、という点からも捉えてみましょう。

国民一人当たりに対し、約700万円の借金をしているという計算になります。

もし4人家族だとしたら、一世帯当たり約2798万円を借金しているということになります。

この計算は883兆円を日本の平成30年の総人口で割り算をして出した数字です。

ということは、生まれたばかりの赤ちゃんから、お孫さんの顔を見るのを楽しみにしているおじいちゃん、おばあちゃんに至るまで、みんなを総動員してもこんなに大きな額を政府は借金しているということなのですよ・・・

ありがとうございました。

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